
日本のサッカーのユニフォームに「黒」が少ない理由
ワールドカップやクラブチャンピオンシップなどで見るサッカーのユニフォームは、どこもとてもカラフル。そんな中で黒いユニフォームは地味なようで、かえって目立つ存在! でも日本では「黒」のユニフォームは少ないですよね。今回は、そんな「黒」のサッカーユニフォームがなぜ少ないのか、ご説明します。
目次
意外と人気がある「黒」のユニフォーム
東京五輪2020では、さまざまな競技のユニフォームを一気に見ることができました。なかでもサッカー日本代表が快進撃を続け、世界各国に衝撃を与えたことは、記憶に新しいトピックです。サッカーのユニフォームは国旗の色を使うことが多いため、ブラジル代表は黄色にグリーン、メキシコ代表はグリーン、スペイン代表は赤など、一目でどこの国代表かわかりました。これは他の競技でもそうですが、サッカーの場合、顕著です。
そうした中で、「黒」をユニフォームに採用していたのが、ニュージーランド代表とドイツ代表です。
ニュージーランド代表

ニュージーランドの国旗は青地にユニオンジャックを配したデザインで、黒は使われていません。ですが、ニュージーランドではナショナルカラーを「黒・銀(白)」と定めており、スポーツ競技の国代表の多くが、チームカラーとして黒を採用しています。特に有名なのがラグビーで、ニュージーランドのラグビー代表は、別名All Blacks(オールブラックス)と呼ばれています。
ニュージーランドのサッカー代表のユニフォームは、ホームは白、アウェイは黒がベースカラー。アウェイのユニフォームには、ニュージーランドのシンボルである「シルバーファーン(シダの葉)」を模したグラフィックが全体にあしらわれています。
ドイツ代表

ドイツの国旗は「黒・赤・金」の3色。そのため、ドイツ代表の歴代アウェイユニフォームは、黒をベースカラーに採用してきました。2021~2022シーズンのアウェイユニフォームは、襟の内側と背中、袖口に入れた「黒・赤・金」のストライプがアクセントになっています。
その他に過去に黒いユニフォームを採用した国代表として、アイルランド、オランダ、ポルトガル、メキシコなどが挙げられます。
世界の強豪クラブでも、黒いユニフォームを使っているチームは少なくありません。
イタリアのヴェネツィア、アメリカのDCユナイテッド、シアトル・サウンダース、南アフリカのオーランド・パイレーツは、ホームのユニフォームで黒を採用しています。
イングランドのチェルシー、イタリアのACミラン、ドイツのバイエルンミュンヘンやドルトムント、スペインのレアル・マドリードなどはアウェイやサードのユニフォームで、黒いユニフォームを使用してきました。

こうしてみると、他の国では国代表でもクラブチームでも黒いユニフォームを使っているところが意外と多いですね。
でも、日本ではユニフォームが黒というサッカーチームをほとんど見かけません。なぜだと思いますか?
その理由は日本サッカー協会(JFA)の「ユニフォーム規程」と関係しています。
黒いユニフォームは、日本サッカー協会「ユニフォーム規程」ではNG!
日本サッカー協会(JFA)の定める「ユニフォーム規程」では、以下のように定めています。
第4条〔ユニフォームの色彩〕
1.ユニフォームのうちシャツの色彩は、審判員が通常着用する黒色と明確に判別し得るものでなければならない。
日本国内で行われる公式戦では、審判員が黒いシャツを着用するため、同じ黒や黒に見える色(紺色など)は、ユニフォームとして認められないということが明文化されています。ですので、公式戦への出場を考えているチームは、黒や、黒に見える色のユニフォームを採用するのは避けた方が無難でしょう。
とはいえ、最近は審判員のユニフォームが黒とは限らなくなっているのが現状です。Jリーグでは、審判員のユニフォームは「黒・黄・オレンジ・水色」の4色が採用されています。
以前は審判員のユニフォームは黒が一般的でした。これは、サッカー発祥の国といわれるイングランドで、試合の仲裁役である審判員が正装である黒い服を着ていたことに由来しているそうです。
ところが、今の国際大会では、審判のユニフォームは数種類用意されているので、黒を避ける必要性がなくなってきています。
審判員のユニフォームがカラフルになった理由
それでは、ワールドカップなど国際大会での審判員のユニフォームが、今のようにカラフルになったのは、いつ頃からでしょうか。
これは1994年FIFAワールドカップアメリカ大会から。この大会では、観客を楽しませるための演出として、審判員のユニフォームに金×黒、銀×黒、ピンク×黒という3種類のパターンが用意されました。
2010年FIFAワールドカップ南アフリカ大会では、審判員のユニフォームに「赤・黄・水色・黒」の4色が採用されています。
このように「審判員=黒」というイメージが過去のものとなるのと同時に、黒のユニフォームを採用する国代表やクラブチームが増えてきました。
日本では、ユニフォーム規定が設けられていない民間大会では、ユニフォームのシャツ、パンツ、ソックスが全部黒でもOKです。
そのため、チームのユニフォームが黒だった場合は、審判員がカラービブスを着用して対応するなどの柔軟な対応がとられています。
Outfitterで買える黒のユニフォーム
ファッション業界では、黒はコーディネートの基本色であると同時に、フォーマルウエアに象徴されるように、力強さ、格調高い、高級感などのイメージをもっています。
一方で、夜、闇、恐怖などのダークなイメージを内包するなど、非常に奥が深く、魅力的なカラーが黒です。子供服であまり黒い服を見かけないように、本当の大人にこそ似合う色が黒といえるでしょう。
ユニフォームのデザインとして2色以上を使うとき、例えば、赤×黒、黄色×黒などのように黒が使われることが多いのも、黒が他の色を引き立たせ、より目立たせることができるから。影の主役となる色が黒なのです。
Outfitterでは、adidas(アディダス)、NIKE(ナイキ)、umbro(アンブロ)の3つのブランドで、黒のユニフォームを扱っています。
黒いユニフォームはカラフルなエンブレムやチーム名、選手番号をより引き立て、オシャレ度が増すため、仲間同士で楽しむサッカーチームのユニフォームとしてOutfitterでも人気です。普段使いにも取り入れやすいので、サッカーファンがタウンウエアとして着るのもおススメ。
ところで、審判員用ユニフォームでもスポンサーロゴを入れられるって、ご存知でしたか? スポンサーロゴを入れれば、最大で50%オフとなるので、ぜひご利用ください。
他ではあまり見かけない、かっこいい黒のユニフォームを作るなら、Outfitterのカスタマイザーを使って、オリジナルデザインを考えてみてくださいね!
全身黒のユニフォームの例(ナイキ)

シャツ:ナイキ チャレンジ III S/S ジャージ/ブラック/ホワイト
パンツ:ナイキ パーク III NB ショート K/ブラック/ホワイト
ソックス:ナイキ アカデミー ストライプ フットボール ソックス/ブラック/ホワイト
黒×白のユニフォームの例(アディダス)

シャツ:ENTRADA18ユニフォーム / ブラック/ホワイト
パンツ:パルマ16ゲームショーツ / ホワイト/ブラック
ソックス:adi 21ソックス / ブラック/ホワイト
まとめ
サッカーのニュージーランド代表やドイツ代表は、アウェイの黒いユニフォームがトレードマークとなって、強豪国というイメージをより高めています。
日本でも徐々に広がりつつある「黒」ブーム。シャープなイメージの黒のユニフォームで、他のサッカーチームに差をつけちゃいましょう!