
バレーボール男子のかっこいいユニフォームの歴史を振り返ろう!
バレーボールを始めるきっかけになったのが、「日本代表チームの躍動感あふれるプレーに魅せられて」という人は多いですよね。選手のプレーをさらに引き立てているのが、かっこいいユニフォームです。これまでの男子日本代表の軌跡とともに、男子バレーのユニフォームの歴史を振り返ってみましょう。
目次
バレーボール日本男子代表の歴史
ところで、バレーボールの「全日本」と「日本代表」は別のチーム? と戸惑う人がなかにはいるかもしれません。
公益社団法人日本バレーボール協会(以下JVA)では、2018年度までは「全日本男子バレーボールチーム」を正式名称としていました。それが2019年度から「バレーボール男子日本代表」に変更しています。
バレーボール男子日本代表は、1960年世界選手権(第4回大会)に初出場を果たすと、1960年代から1970年代にかけて、アジアの強豪国として活躍しました。アジア選手権では最多優勝9回を誇り、この時代はオリンピックでも輝かしい戦績を誇っています。
男子日本代表、これまでのオリンピックでの戦績
バレーボール日本男子代表は、これまでにオリンピックに8回出場しています。最も印象的なのが、1964年東京大会で銅メダル、1968年メキシコ大会で銀メダル、1972年ミュンヘン大会で金メダルという3大会連続でのメダル獲得です。主な戦績を振り返ってみましょう。
1964年東京大会、バレーボールが正式種目に
1964年の東京大会では、バレーボールと柔道(男子のみ)が正式種目となりました。バレーボールでは、男子は10カ国、女子は6カ国が参加。
1回戦総当たり方式で行われ、日本は銅メダルを獲得。このときの金メダルはソ連、銀メダルはチェコスロバキアでした。
1968年ミュンヘン大会で念願の金メダル
1968年メキシコ大会ではソ連に敗れ、惜しくも銀メダル。銅メダルはチェコスロバキアで、三強がメダルを分け合いました。

1972年ミュンヘン大会では、日本が初の金メダルを獲得し、各国のメディアはこれを「ミュンヘンの奇跡」と称えました。
なかでも今でも語り草となっているのは、準決勝のブルガリア戦です。
セットカウント0-2から大逆転で勝利し、そのままの勢いで東ドイツを撃破しました。
当時の代表チームを率いたのは、バレー界の伝説の名将と謳われた松平康隆監督です。
1964年東京大会ではコーチとして銅メダル、1968年メキシコ大会では監督として銀メダル、1972年ミュンヘン大会でとうとう念願の金メダルを手にしました。
「日本選手を世界一に育てるためには、どうしてもやりがいのある場を作ってやらねばならぬ。」など、松平監督は数多くの名言を残しています。
2021年東京大会、28年ぶりの8強入り
松平監督がチームを率いた黄金時代の後、1980年代から2000年代にかけて、長い低迷期が続きます。
1992年バルセロナ大会以降、3大会連続でオリンピック出場権を逃し、2008年北京オリンピックで16年ぶりの出場を果たしました。しかし、同大会では1次リーグ敗退、11位タイという結果に終わっています。
2012年ロンドン、2014年リオデジャネイロのオリンピックでは、最終予選で出場権を逃しました。
そして、満を持して臨んだ2021年東京大会。
通算3勝2敗で準々決勝に進みました。日本男子代表が8強に入ったのは実に29年ぶりのことでした。
ようやく自信を取り戻したと思われるバレーボール男子日本代表。次の2024年パリ大会が今から待ち遠しいですね!
男子日本代表「龍神NIPPON」のユニフォーム
JVAでは、2009年3月から4月にかけて、バレーボール日本代表の愛称を公募しました。
応募総数1,754件(男子814、女子940)が集まり、選考の結果、男子チームを「龍神NIPPON」、女子チームを「火の鳥NIPPON」と命名しました。
「龍神NIPPON」には、「天地を制する圧倒的な強さを誇る龍神のように、強く、激しく、気高く、世界の頂点を目指し戦って欲しい」というバレーボールファンの願いが込められています。
ここで、2009年からの男子日本代表「龍神NIPPON」のユニフォームを一部ご紹介します。同チームのユニフォームサプライヤーはアシックスです。
・2009年 テーマ「太陽の光」
シャツは赤、黒、白の3種類、パンツは赤、黒の2種類。
・2011年 テーマ「TSUBASA(ツバサ)」
カラーは白、黒、赤の3色。ノースリーブを採用し、細身ですっきりとした動きやすいシルエット。

2017年、公式サプライヤーのアシックスは、2020年東京オリンピックに向けて、全体のデザインコンセプトを「Star cluster(星団)」と定めました。
・2017年 テーマ「Light emission(発光)」
2017年のカラーは、フラッシュイエロー、赤、白の3種類。初年度である2017年のテーマは「Light emission(発光)」。テーマに合わせて、蛍光色であるフラッシュイエローを新たに採用しました。
・2018年 テーマ「Growth(吸収・成長)」
2018年「Growth(吸収・成長)」のカラーは赤、白、黒の3種類。
・2021年 東京オリンピック
東京大会での日本のナショナルチームは国旗の色である赤と白を使用するほかに、競技ごとにチームカラーが設けられていて、バレーボールは「自信と威厳」の意味を持つ黒を登録しています。
テーマカラーは、朝日が昇る力強さをイメージした鮮やかな「サンライズレッド」です。

V1リーグのユニフォームを一部紹介
国内バレーボールのトップリーグであるV.LEAGUE(ブイリーグ)は、男子は、V1、V2、V3の3部、女子は、V1、V2の2部で構成されています。
V1リーグの男子チームの中から、2020/2021シーズンの優勝チーム、準優勝チームのユニフォームを紹介しましょう。
サントリーサンバーズ

2020/2021シーズンにV1リーグで、14シーズンぶり8度目のリーグ優勝を果たしたサントリーサンバーズ。ユニフォームのコンセプトは「PROMINENCE〈紅炎〉 太陽から立ち上がる炎」。サプライヤーはアンダーアーマー。
パナソニックパンサーズ

2020/2021シーズン、V1リーグ準優勝となったのは、大阪府枚方市を本拠地とするパナソニックパンサーズ。チームカラーは青。サプライヤーはデサント。
バレーボールのユニフォームは、シーズンごとに変えるチームも多いため、歴代のオーセンティックユニフォームやレプリカユニフォームをコレクションしているファンも少なくないようです。
バレーボールのポジション、「リベロ」って何?
バレーボールの試合を観戦していると、コートの中に1人だけユニフォームの色が違う選手が混じっていることに気が付きますよね。
この選手は「リベロ」というポジションです。
リベロとはイタリア語で「自由」という意味。1992年バルセロナオリンピックの前からリベロ制度が導入されました。
サッカーにもリベロがありますが、バレーボールのリベロはサッカーのように守備も攻撃も自由にこなせるポジションではありません。
バレーボールのリベロは守備専門であり、レシーブをするだけで、前衛でのスパイク、ブロック、サーブを行うことは禁止されています。
バレーボールでは1セットに6回までメンバーチェンジができますが、リベロはこの数に含まれず、何度も自由に入れ替わることができます。
このため、リベロが他のメンバーとはっきり区別できるように、「リベロプレーヤーはチームの他の競技者とはっきりと区別できる対照的な色のユニフォーム(少なくともジャージ(シャツ)だけは)を着用しなければならない。(明瞭に区別できる色・デザインであること)。」とJVAのユニフォーム規程に定められています。
この「リベロ」制度については、男子日本代表を率いた松平康隆監督が考案した一人といわれています。
まとめ
2021年東京オリンピックで29年ぶりに8強入りを果たした、バレーボール男子日本代表。歴代のユニフォームやVリーグ各チームのデザインを参考にして、かっこいいオリジナルユニフォームを作ってくださいね。