バレーボールのユニフォーム、「なぜ」と思うあれこれ

バレーボールの試合を見ているとき、「なぜ女子選手のユニフォームはブルマじゃなくなったの?」「なぜユニフォームの色が違う選手が1人混じっているの?」といった素朴な疑問がわきあがってくることがあります。そんなバレーボールの「なぜ」を集めました。

バレーボール女子日本のユニフォーム、丈が短いのはなぜ?

バレーボール女子日本代表のユニフォームを見ると、ノースリーブに短パンでどちらも丈が短く、ぴったり身体にフィットしているのが特長です。

2000年までは長袖シャツにブルマというスタイルでしたが、今ではバレーボールに限らず、どの競技でもブルマ姿を見かけなくなりました。

実は歴史を振り返ってみると、国内で女子の体育着としてブルマを普及させたのは、バレーボール女子日本代表にほかならないんですよ!

女子日本代表がブルマを普及させた!

1964年の東京オリンピックに出場したバレーボール日本女子代表のユニフォームは、半袖Tシャツにブルマです。日本の女子アスリートでブルマを着用したのは、唯一バレーボール選手だけでした。

熱戦の末に日本が金メダルを獲得し、日本と対戦したソビエトやポーランドなど海外チームの選手もブルマだったため、バレーボール女子選手のブルマ姿はかっこいいと憧れの目で見るようになりました。このことを好機とした国内の体育着を作るメーカーが、海外チームのようにストレッチがきいたブルマを開発・販売したことで、急速に日本中に広がったのです。

さらに、東京オリンピックの翌年には世界中でミニスカートブームが起こったため、女性が脚を露出することに抵抗がなくなり、ブルマは女子の体育着の定番となりました。

しかし、その後、学習指導要領の改定により、男女が体育の授業を同じ服装で受けるようになったことで、1992年以降、女子の体育着はブルマからハーフパンツに移行していきました。当時は女子生徒からも「ブルマは性的な対象と見られるから着用したくない」という声が上がっていたそう。この流れはそのままバレーボールのユニフォームに引き継がれました。

女子日本代表ユニフォームのデザインの変化

バレーボール日本女子代表のユニフォームのオフィシャルサプライヤーは、1989年からミズノが務めています。この33年間で、女子代表のユニフォームは大きく変化してきました。

1989年から1997年ごろまでは、柔らかい綿素材の長袖ユニフォームが主流でした。その後、腕に付けるサポーターが普及したことで、1998年にはシャツは半袖かノースリーブになり、パンツはショートパンツかハイレグカットのブルマに変更されました。

21世紀に入ると、ユニフォームの軽量化が進み、より高度な機能性やデザイン性が追求されるようになります。

そして、2003年ぐらいから、ノースリーブとショートパンツという現在のスタイルが定着しています。

2009年から、バレーボール女子日本代表は「火の鳥NIPPON」という愛称で呼ばれるようになりました。今後も「火の鳥NIPPON」の活躍を、進化を続けるユニフォームとともに注目していきたいですね!

ユニフォームの色が試合によって変わるのはなぜ?

バレーボールのユニフォーム規程は、大会の規模、開催地域、主催する団体によって違いがあります。

日本では、公益財団法人日本バレーボール協会(以下JVA)が主催する国内競技大会と、Vリーグでは、ユニフォーム規程が異なっています。

ですが、サッカーやバスケットボールのように、「対戦するチームのユニフォームの色彩が類似しており判別しがたいと判断したときは、両チームの立ち会いのもとに、その試合において着用するユニフォームを決定する」といったルールはありません。

JVAのユニフォーム規程では、「ユニフォームの配色やデザインはチームで統一されていなければならない」「チームは、カラーの異なった2種類のユニフォーム(ジャージ(シャツ)・ショーツ)を用意することが望ましい」というルールがありますが、「対戦チームとユニフォームの色が類似している場合は、ユニフォームを変えないといけない」という規程はありません。これはVリーグのユニフォーム規程でも同様です。

唯一、リベロの選手はチームの他のメンバーと区別ができる色のユニフォームを着用しなければならないというルールがあります(次項をご参照ください)。

ただし、Vリーグや国際大会などでは、テレビの視聴者に配慮して、相手チームと重ならないように、ホームとアウェイでユニフォームの色を変えています。

オリンピックでは、ナショナルカラーの「赤」と「白」のほかに各競技のチームカラーがユニフォームに採用されています。

バレーボールは「黒」がチームカラーなので、2021年東京オリンピックのバレーボール日本代表は、「赤」「白」「黒」の3色をベースにしたユニフォームを着用しました。

1人だけユニフォームの色が違うのはなぜ?

バレーボールの試合では、それぞれのコートに1人だけユニフォームの色が違う選手が混じっていることに気づくはず。この選手は「リベロ」というポジションです。

サッカーにもリベロがいますが、バレーボールの場合、サッカーのように自由に動けるポジションではありません。

バレーボールのリベロは攻撃に参加できない守備専門のポジションです。

バレーボールでは1セットに6回までメンバーチェンジができますが、リベロは数に含まれず、審判の許可なしに何度でも他の選手と交替が可能です。そのため、監督やコーチからの指示を他のメンバーに伝えたり、メンバーの状態を監督に教えたりする役目を果たします。

リベロはコートの中と外を行き来できるため、「リベロプレーヤーはチームの他の競技者とはっきりと区別できる対照的な色のユニフォーム(少なくともジャージ(シャツ)だけは)を着用しなければならない。(明瞭に区別できる色・デザインであること)」とJVAのユニフォーム規程に定められています。

ユニフォームに書かれた名前が名字でないのはなぜ?

バレーボール日本代表は、2006年の世界大会からユニフォームにニックネームを入れられるようになりました。ユニフォームの背中に入っている名前は「シャツネーム」と呼ばれ、選手の登録名とは別に、選手自身が自由に選べることになっています。

ほとんどの選手が名字を「シャツネーム」にしていますが、下の名前にする選手もいます。元日本代表のうち、木村沙織選手は「SAORI」、新鍋理沙選手は「RISA」、高橋みゆき選手はニックネームの「SHIN」をシャツネームにしていました。

「シャツネーム」を読みやすく覚えてもらえやすい名前にすることで、よりファンに親しみやすさをもってもらいやすいという効果があります。

膝や肘のサポーターやパッドはなぜ必要?

バレーボールは、基本的に体育館など屋内で行うスポーツですが、コート内を激しく動き回るため、擦過傷や打撲などのケガを負うことも少なくありません。そうしたケガを防いでくれるのが、サポーターやパッドです。

例えば、スパイクやサーブなどでは大きくジャンプしますが、何度も繰り返すうち、膝の酷使によるじん帯炎になることがあります。このとき、膝サポーターを着用していれば、関節やじん帯、筋肉の損傷を防ぎ、筋肉疲労を軽減する効果が期待できます。

また、レシーブでは肘や膝が床と擦れたり、ぶつかったりすることが多くなります。そこで、あらかじめ膝や肘をサポーターで保護しておけば、擦過傷や打撲といったケガを防ぐことが可能です。

そのほか、バレーボールは全身を使うスポーツなので、肩用、腕用、足首用、腰用など、さまざまなサポーターが用意されています。

サポーターには、パッドが入ったものとパッドなしのものがあります。やはりパッドが入っているサポーターの方が保護効果が高いので、初心者やリベロの選手には、パッド入りがおすすめです。

まとめ

日本では根強い人気があり、競技人口も多いバレーボール。初心者が「なぜ?」と思うところに、この競技の魅力が含まれているといえます。バレーボールのことを深く知れば知るほど、きっとますますバレーボールを好きになりますよ。

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