サッカーのユニフォームを洗濯するときのポイント

サッカーやフットサルを始めると、練習着やユニフォームなど、洗濯物がすぐに溜まりますよね。でもユニフォームを他の洗濯物と一緒にいっぺんに洗うのは考えもの。大事なユニフォームを長持ちさせる秘訣を覚えておくといいですよ!

ユニフォームの洗濯で注意しておきたいこと

サッカーの試合で着たユニフォーム。汗まみれのシャツ、泥だらけのパンツやソックスなど、洗濯機の通常コースで洗っただけではキレイにならないことがあります。

でも、ユニフォームを長時間洗濯したり、ゴシゴシとこすり洗いしたりすると、生地が傷むので、注意が必要。

大切なユニフォームは、洗濯や乾かし方、保管の仕方など、お手入れに気を付けることで、傷みを防いで、キレイな状態で長く着ることができます。

まずは、ユニフォームの洗濯の基本のやり方をお伝えしましょう。

ユニフォームを長持ちさせるには、デリケートに扱うことがポイント

ユニフォームは、背番号や名前などがプリントされていたり、マーキングされていたりするので、練習着やジャージより、デリケートに扱う必要があります。

洗濯機で必要以上に長い時間洗うと、プリントの場合、洗濯している間に剥がれてしまうことがあります。マーキングや縫い付けの場合でも、形が崩れたり、シワになったりすることも。

ユニフォームを含めて、洗濯をする際には、内側についている洗濯表示をまずは確かめて、そこで指示されているやり方に沿うことが基本となります。

洗濯表示の見方

洗濯をするときに必ず欠かせないのが、衣類の内側につけられている洗濯表示の確認です。2016年12月から洗濯表示のマークが変わっているのですが、そのことに最近気付いたという人も、案外多いのではないでしょうか。

これまでに洗濯表示は、日本では日本工業規格(JIS)、海外では国際規格(ISO)が適応されており、日本製品と海外製品で異なっていました。

ところが、近年、衣料品の国際取引が増え、海外の商品を日本で販売することが一般的になっています。

そのために、洗濯表示を統一させようという動きがあり、国際規格(ISO)に合わせた規格(JIS)が制定され、2016年12月から施行されました。

新しくなった洗濯表示には、次の5つの基本種類が記されています。

家庭洗濯
旧マークは、「洗濯機」と「手洗い」と分かれて表示されていましたが、新マークは「おけ」に統一されました。「おけ」マークであれば、家庭の洗濯機で洗濯できます。


漂白
酸素系または塩素漂白剤の使用が可能かどうかを表します。旧マークはフラスコのような形でしたが、新マークはシンプルな三角形になりました。


乾燥
自然乾燥かタンブル式乾燥が可能かどうかの表示。旧マークは洋服の形そのものでしたが、新マークは四角形になりました。


アイロン
アイロンが使用可能かどうか、温度などの表示です。旧マークはアイロンマークの中に温度別に「高」「中」「低」と描かれていましたが、新マークでは「・(ドット)」の数でアイロンの適用温度を表しています。


クリーニング
ドライクリーニングやウェットクリーニングなど、専門業者に任せた方がよい場合の表示です。丸の中に書かれた「P」「F」「W」などのアルファベットで、クリーニングの種類が示されています。


旧洗濯表示と新洗濯表示の対比は以下となります。

出典:消費者庁ウェブサイト(消費者庁「新しい洗濯表示」)

正しいユニフォームの洗濯方法

サッカーのユニフォームは吸汗速乾性に優れ、軽量で伸縮性が高いなどの高機能素材が使われています。綿100%のTシャツやパンツに比べて、ポリエステル素材のユニフォームは摩擦に弱く、濡れたまま放置するとダメージが起こりやすいなど、扱いには注意が必要です。

昇華プリントのユニフォームは、ラバー圧着によるマーキングのものに比べれば比較的丈夫ですが、プリントをきれいなままで長持ちさせるコツがあります。

それは手洗いです。それもゴシゴシと強い力で擦るのではなく、畳んだ状態で上から押し洗いすることで、かなりきれいになります。汚れの原因のひとつ、汗は水溶性なので、中性洗剤と水洗いで十分落ちます。

洗濯表示の確認が必要ですが、汗の臭いが気になるときは、40度以下のぬるま湯に洗剤を溶かして、20分ほど漬け置き洗いを行うといいでしょう。

白いユニフォームであれば、除菌・消臭効果がある漂白剤を洗剤と一緒に使用すると、汚れも臭いもすっきりと落ちます。

ただし、「漂白剤の使用不可」と洗濯表示に示されていたら、必ずそれを守ってくださいね。ユニフォームの素材の機能やデリケートな風合いが、一度の洗濯で台無しになったら、元も子もありませんから。

泥汚れがひどい場合は、漬け置き洗いの前に予洗いをしましょう。洗剤か石けんを泥汚れのひどい部分に直接つけて、軽く揉み込みことで、グッと汚れが落ちやすくなります。

どうしても洗濯機で洗いたい場合は、ドライコース(手洗イコース)などの弱水流で、洗濯時間が短いコースを選ぶようにしましょう。

ユニフォームの洗濯に必要なもの

中性洗剤
ユニフォームの洗濯には中性洗剤を使いましょう。蛍光剤や柔軟剤の入った洗剤は使用を避けた方が無難です。蛍光剤は生地やマーキング部分の色落ち、柔軟剤はマーキングの剥がれの原因になる可能性があります。


洗濯用石けん
ユニフォームを手洗いするときは、汚れている部分に直接洗濯用石けんをつけて、軽く揉み洗いをすることで、汚れが落ちやすくなります。首元や袖などの汗ジミがつきやすい箇所は、特に集中的に!


洗濯ネット
洗濯機を使う場合は、プリントやマーキングを傷つけないように、ユニフォームを裏返しにして、洗濯ネットに入れてから洗うようにしましょう。洗濯槽の中でからんだり、引っ張られたりするのを防ぎます。

正しいユニフォームの乾燥方法

ユニフォームは速乾性にすぐれた素材が使われているので、手洗いの後、洗濯機で1分ほど脱水をかければ、すぐに乾くはず。

洗ってから干すまでの時間が長いほどシワになりやすいので、脱水し終わったら、すぐに干すことを習慣にしましょう。

洗濯物を外に干しておくのに最適の時間は、午前10時から午後2時の間ですが、長時間直射日光に当てると、退色する心配があります。

最初は陰干しや室内干しで乾かしてから、最後に30分ほど日に当てておくと、しっかり乾いて、生乾き臭やカビなどが発生する心配がありません。

ユニフォームを干す際には、退色を防ぐため、必ず裏返しにしてから、ハンガーにかけましょう。軽く表面をたたいて、生地を整えておくと、乾いた後でシワシワ、ゴワゴワになりませんよ。

乾燥機やドライクリーニング、アイロンはNG

ユニフォームに使用されているポリエステル素材は、熱によってシワがつくとなかなか取れません。ですので、乾燥機を使うとシワがつきやすいので、乾燥機の使用はできれば避けた方がいいでしょう。

ラバー圧着のマーキングがついているユニフォームは、特に熱に弱いため、乾燥機やドライクリーニングは厳禁です。

乾燥機と同様、アイロンもユニフォームを傷める原因になります。

ユニフォームの生地そのものを傷めてしまう可能性もありますし、マーキングが熱によって剥がれてしまう可能性があります。

ユニフォームはもともとシワがつきにくい素材が使われていますが、どうしてもアイロンを使用する必要がある場合は、低温に設定して、マーキングを避けるようにして当てましょう。

霧吹きを使って、いったん軽く湿らせてから、アイロンを直接ユニフォームに当てるのではなく、ハンカチなどの当て布をかけた上から当てるようにします。アイロンの熱による生地のテカリを防ぎながら、シワ伸ばしができますよ。

正しいユニフォームのしまい方

サッカーのユニフォームは長く着ていたいですし、将来的には記念品として、きれいな状態で保管しておきたいものです。

試合の後はいろいろと忙しいかもしれませんが、バッグの中にしまいっぱなしにしたり、車の中など、直射日光が当たる場所に放置したりするのは禁物。

風通しのいい涼しい場所でユニフォームも休ませ、なるべく早く洗って、完全に乾いてからしまうようにしましょう。

できればハンガーにかけた状態で保管しよう

ユニフォームをしまうときは、畳んだり丸めたりして引き出しに入れるのではなく、ハンガーにかけた状態で保管しましょう。

ラバー圧着のマーキングがくっついたり、生地やマーキング部分に折り目がついたりするのを防ぐことができます。

防臭・防カビ機能がある洋服カバーを利用すれば、ホコリとカビ、部屋の臭いがつくのを避けられ、ベストの状態を保つことが可能です。

そのうえで、クローゼットにしまいっぱなしにするのではなく、ときどきはクローゼットを全開にして、湿気やカビ対策を行うことも忘れずに!

まとめ

オリジナルのユニフォームを作ったら、汚れのないきれいな状態で、ずっと長く使いたいですよね。

昔は「男子厨房に入らず」と言われていましたが、現代の男子は料理・洗濯などの家事が上手な人ほど、周りから一目置かれます。

ユニフォームのお手入れからスタートして、かっこいい洗濯達人をめざしましょう。

(記事作成日:2021.10.7、更新日:2023.7.28)