フォント一覧:サッカーユニフォームの背番号や選手名の文字フォントについて徹底解析!

サッカーユニフォームにチーム名や背番号、角ばった数字や、筆記体など色々な文字があって迷いますよね。この文字の種類のことをフォントといいます。2021年から、Jリーグが全クラブのユニフォームの選手名や選手番号のフォントを統一して、話題にもなりました。サッカーのユニフォームに使うフォントの選び方を解説します!

文字のフォントにはどんなものがある?

フォントという言葉は、本来「サイズと書体デザインが同じ活字のセット」という意味でした。現在は「コンピュータでの表示や印刷のために使われる書体データ」をフォントと呼びます。

日本語には和文フォント、英語には欧文フォントがあります。

大まかにいって、和文フォントは、明朝体、ゴシック体、デザイン、その他。欧文フォントは、セリフ、サンセリフ、スクリプト、ディスプレイに分けられます。

欧文フォントの「セリフ」とは、アルファベットをデザインするときに、文字の先端に付ける「飾り」のこと。「サン」とはフランス語で「~がない」という意味で、「サンセリフ」とは「飾りがつかない文字」です。

一般的なイメージとして、明朝体やセリフには柔らか、古風、装飾的、格調高い、ゴシック体やサンセリフには堅い、今風、シンプル、カジュアルという違いがあります。フォントを選ぶとき、ひとつの参考にするといいでしょう。

ユニフォームにつける番号や文字は、ピッチで走り回る選手が着用するため、遠くからでも見やすい(視認性が高い)フォントが適しています。

和文フォント、欧文フォントは何万種類もあるので、そこから選ぶのも一苦労。できれば実際にユニフォームに番号や文字を入れてみて、完成したデザインを確かめてみたいと思いませんか。

でも、わざわざそのためにユニフォームを発注するのは、コストがかかりすぎですよね…。

そんなときこそ、Outfitterのシミュレーターの出番です!

Outfitterのユニフォームで選べるフォント

Outfitterのシミュレーターを使うと、ユニフォームに入れる「チーム名」「選手番号」「選手名」のフォントを以下の5種類から選べます。


〇チーム名


〇選手番号


〇選手名(半角英数字で最大12字まで)


〇フォントカラー


フォントカラーは白、赤、ブルー、グリーン、黒、レモンイエロー、オレンジ、エンジ、サックス、紺、金、銀、ピンク、フラッシュピンク、江戸紫の15種類の中から自由に選べます。

Outfitterのシミュレーターを使えば、画面上で「チーム名」「選手番号」「選手名」のフォントや色の組み合わせを自由に選ぶことができます。

ユニフォームデザイナーになった気分で、フォントと色をいろいろ変えてみて、イメージに合った最高の組み合わせを見つけてくださいね。

Jリーグが統一フォント「J.LEAGUE KICK(Jリーグキック)」を採用!

2020年9月、サッカーファンの間で大きな話題となったのが、Jリーグが2021年シーズンから「Jリーグオフィシャルネーム&ナンバー」を導入するというニュースです。

欧州のプロサッカーリーグでは、こうした統一フォントの導入が進んでおり、Jリーグもその動きに呼応したと見られます。

これらの直接的な原因となったのは、プロサッカーリーグのブランディング戦略と試合観戦の視聴環境の変化でした。

2000年以前、スタジアム以外でサッカーの試合を観戦する主な方法はテレビでした。

ところが、インターネット配信の普及により、スマホやタブレットでの視聴が大幅に増えたことが、統一フォントの採用につながったのです。

というのも、スマホやタブレットの小さな画面でサッカーの試合を見るとき、「視認性」が問題となっていました。

ユニフォームの背番号が読み取りにくいため、「すばらしいプレイをした選手が誰かわからない」という不満の声が視聴者から上がっていたのです。

Jリーグはすでに統一フォントを採用していたイングランドのプレミアリーグの視察と事前調査で、「見た瞬間、どの選手かわかる」と同時に、「公式サイトでも統一フォントが使用され、リーグのブランドイメージを高めている」と実感。帰国後、さっそくプロジェクトを開始しました。

Jリーグでは統一フォントのデザインを、北欧のデザイン会社Kontrapunkt(コントラプンクト)に依頼しました。同社がデザインを担当してきた会社や団体は、アシックス、資生堂、カールスバーグ、デンマーク省庁などです。

そして発表された統一フォントが、「J.LEAGUE KICK(Jリーグキック)」です。

Kontrapunktのデザイナーが新しいフォントで重視したのは、「見やすさ」でした。

それまでのフォントは、数字全体で同じシルエットに見えるようにデザインされていました。そのため、例えば3と8は、遠くから見たときに見分けにくいことが問題でした。

新しいフォントでは文字の端をオープンにし、線と線の間のスペースを大きくすることで、見分けやすさ(視認性)を高めています。

さらに、3DCGによる視認テスト、朝晩や天候による違い、夕陽による逆光での見え方などを確認したそうです。
カラーリングは「さまざまな色覚の特徴を持っている人にも識別できるデザイン設計をしたい」というユニバーサルデザインに基づき、さまざまなユニフォームに合わせられるように、現状のチームカラーに合わせた赤、青、黒、黄、白の5色を設定しました。どの色を採用するかは、各クラブに任せられています。

統一フォントの導入が義務となるのはJリーグの公式試合で、J1リーグ戦、J2リーグ戦、J3リーグ戦、リーグカップ戦、J1参入プレーオフ、スーパーカップです。天皇杯やAFCチャンピオンズリーグは対象外となります。

J.LEAGUE KICK(Jリーグ公式サイト)

サッカーユニフォームに使ってもよいフォント

フォントを使ってユニフォームなどのグッズを作製するときは、そのフォントの使用許諾が得られているかどうかを確認する必要があります。

フォントはデザイナーが作成し、フォントを制作・販売する会社が提供するもので、使用許諾の条件はそれぞれ異なります。

インターネットで無料配布しているフリーフォントでも、「個人利用のみ」、「商用利用可」など使用条件が記載されているので、フォントを使用する際には必ず利用規約を読む必要があります。

特に美術性、創作性のあるフォントは、デザインそのものが著作権によって保護されます。

Jリーグの統一フォント「J.LEAGUE KICK(リーグキック)」は、デザイナーが特別に作ったもの。使用許可を得ないかぎり、勝手に使用できないということを知っておきましょう。

Outfitterのユニフォームに使われているフォントは使用許諾が得られているものなので、安心してお使いいただけます。

イングランドのプレミアリーグの統一フォント

欧州のプロサッカーリーグの一部では、全クラブのユニフォームで使用する選手名や番号のフォントを統一しています。

イングランドのプレミアリーグでは、1997~1998年シーズンから、全クラブのユニフォームで使用するフォントを統一しました。

所属クラブが統一フォントを使用することは、プレミアリーグ自体のイメージを高めると同時に、スポーツ用品店では、どのクラブのユニフォームにも背番号と選手名をすぐに入れられるというメリットがあります。

プレミアリーグの統一フォントは、これまでに2回変更しています。

ひとつ前のフォントは2007~2008年シーズンから10年間にわたって使用。

2017年からは、サンセリフのオリジナルフォント「Premier Sans」が使用されています。フォントメーカーのMonotype(モトタイプ)社が制作に協力していますが、その中心になったデザイナーは、大曲都市(Toshi Omagari)さんという日本人です。

大きなサイズで見たときにインパクトがあり、スマホやタブレット、テレビなど、あらゆるデバイスを通して、ユーザーに正しく伝わるフォントをめざして開発されました。

2022年3月、プレミアリーグは、2023-2024シーズン(2023年8月12日開幕、最終ラウンドは2024年5月19日)から、フォントを変更することを発表。今回で4度目の変更となります。

まとめ

ユニフォームに入れられる背番号や選手名は、レフェリーが選手を特定するために、とても重要な役割を果たします。

また、クラブの顔となるロゴのデザインは、ブランディングの中心となります。選んだフォントがイメージ戦略の成功の可否を握るといっても過言ではありません。

新しいユニフォームを作るとき、チーム名や選手名、選手番号にはどんなフォントがぴったりか、Outfitterのシミュレーターを使って、じっくり検討してみてくださいね。

(記事作成日:2021.7.4、更新日:2023.7.24)